文の組み立てで使う日本語

これ・それ・あれの使い分け|店で商品を指して伝える日本語

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30秒で分かる

向かい合って話すとき、自分の近くの物は「これ」、相手の近くの物は「それ」、二人から離れた物は「あれ」です。「このペン」のように物の名前を続けるなら、この・その・あのを使います。物を受け取ったり、話す人が替わったりしたら、もう一度位置を確かめます。

文具店の試し書きの机で、マヤのそばにある青いペンを、向かい側のレオが指している。

文具店でペンを見たいとき、自分が手に持つペン、店員が持つペン、離れた棚のペンでは言い方が変わります。英語のthis・thatと一対一で覚えるより、「誰が話していて、物はどこにあるか」を見てみましょう。

位置で選ぶ/それを見せてください/話す人が替わるとき/この・その・あの/聞き返されたら/ここ・そこ・あそこ/練習。

これ・それ・あれは、話す人から見た位置で選ぶ

店員とカウンターを挟んで向かい合っている場面で考えます。近さは何メートルという決まりではなく、会話をしている二人と物の関係です。

店のカウンターで、どの物を指すか
言い方使う場面・次の行動
これ

kore / this one。自分の手元にある商品。
それ

sore / that one。相手の手元にある商品。
あれ

are / that one over there。二人から離れた棚の商品。
どれ

dore / which one。いくつかの物から、どの物かを聞く。

二人が並んで同じ棚を見ているときは、二人のすぐ近くの物を「これ」と言えます。少し離れた物に「それ」、遠くの物に「あれ」を使う場合もあります。向かい合うときの図だけを、どんな立ち位置にも当てはめないようにします。

こ・そ・あに、質問のどを加えた並びを「こそあど」と呼びます。まずは店の中の一つの物を指して練習しましょう。

それを見せてください:受け取ったら「これ」に替わる

相手のそばにあるペンを見せてもらいます。相手から受け取って自分の手元に来たら、同じペンでも「これ」になります。

ペンを見せてもらい、手に取る
言い方使う場面・次の行動
それを見みせてください。

Please show me that one。相手の近くにあるペンを指して頼む。
はい、どうぞ。

Sure, here you are。相手がペンを渡すときの返事。
これはいいです。

This one is good。受け取って試したペンの感想を言う。
あれがいいです。

I would choose that one over there。ペンが二人から離れた台にあるときの言い方。

「これはいいです」は、この場面ではペンへの肯定的な感想です。購入や支払いのやり取りは買い物の日本語で続けます。

これ・それ・あれの後には、は・を・がなどの助詞を続けられます。

手元の物を質問する・相手に選んでもらう
言い方使う場面・次の行動
これは何なんですか。

What is this? 自分の近くの物が何かを聞く。
どれがいいですか。

Which one would you choose? 見えているいくつかの物から選んでもらう。

指さしは言葉を助けますが、人の顔や体のすぐ近くを指すのは避けます。商品を示すときも、相手に何を見てほしいか分かるようにします。

物が動かなくても、話す人が替われば言い方が変わる

マヤが青いペンを持ち、レオが向かい側にいるとします。レオからは「それ」、マヤ自身からは「これ」です。同じペンに、いつも同じ指示語が付くわけではありません。

マヤが持つペンについて、二人が話す
言い方使う場面・次の行動
それは青あおです。

That one is blue。レオが、マヤの持つペンの色を言う。
これは青あおです。

This one is blue。マヤが、自分の持つペンの色を言う。
そのペンがいいです。

I would choose that pen。レオが、マヤの持つペンを選ぶ。

マヤがレオへ渡せば、今度はレオにとって「これ」です。「今話しているのは誰か」「物はどちらの近くか」の順に見直します。

この・その・あのは、後ろに物の名前を続ける

「これ」だけで物を指せますが、「この」は後ろに名詞を続けます。「この本」のように、何を指すかも言いたいときに使います。

指示語と名詞を組み合わせる
言い方使う場面・次の行動
この本ほん

kono hon / this book。自分の近くの本。
そのペン

sono pen / that pen。相手の近くのペン。
あの店みせ

ano mise / that shop over there。二人から離れた店。
どの電車でんしゃ

dono densha / which train。「どの」の後に、尋ねたい物の名前を置く。
これだけで指す文と、この本と名詞を添える文
言い方使う場面・次の行動
これは本ほんです。

This is a book。これが何かを説明する。
これは安やすいです。

This one is cheap。指している物が分かっている。
この本ほんは安やすいです。

This book is cheap。本という名前を足して説明する。

まずは「これは本です」と「この本」の形を分けて覚えます。くだけた会話では助詞を省いた「これ、本です」も聞かれますが、名詞の前に付く形が「この」であることは変わりません。

どれですかと聞き返されたら、色や棚の位置を足す

店員が何本かペンを持っていて、「それ」だけでは伝わらない場面です。次の例は、位置や聞き返し方に合わせて選ぶ言い直しです。

見たいペンを、もう少し詳しく伝える
言い方使う場面・次の行動
どれですか。

Which one? 店員が、どの商品を指したのか聞き返している。
その青あおいペンです。

That blue pen。店員が持つ数本のうち、青いペンを指定する。
あの棚たなの上うえのペンです。

The pen on top of that shelf over there。二人から離れた棚の上にあるペンを指定する。
すみません、青あおいほうです。

Sorry, I mean the blue one。青と赤の二本があり、店員が赤を取ったときに訂正する。

意図したペンを示してもらってから、次のやり取りに進みます。「青いほうです」は色の訂正で、購入を決めたという意味ではありません。値段を聞きたいときはいくらですかの使い方へ。

場所なら、ここ・そこ・あそこを使う

物ではなく、立っている場所や荷物を置く場所を指すなら、ここ・そこ・あそこを使います。

物の位置から、場所の言い方へ
言い方使う場面・次の行動
ここ

koko / here。話す人のいる場所、その近く。
そこ

soko / there。聞く人のいる場所、その近く。
あそこ

asoko / over there。二人から離れた場所。
どこ

doko / where。場所を尋ねる言葉。
ここは新宿駅しんじゅくえきですか。

Is this Shinjuku Station? 今いる場所が新宿駅かを確かめる。
そこに置おいてください。

Please put it there。相手のそばの空いた場所に置いてもらう。
トイレはあそこです。

The restroom is over there。二人から離れた場所を案内する。

「その話(そのはなし)」で相手が今した話を受けたり、「あの時(あのとき)」で二人が知っている出来事を思い出したりする使い方もあります。目に見える距離だけでは決まらないので、まずは実際の物と場所から練習しましょう。

一つのペンを動かし、話す人も替えて練習する

相手の近くにペンを置き、「それを見せてください」。受け取ったら「これはいいです」。二人から離れた台に置いたら「あれがいいです」。同じペンを使うと、物の名前ではなく位置で変わることを確かめられます。

相手がペンを取り、自分の手元に戻しました。自分から「そのペンがいいです」と言える?

言えます。相手の近くなので「そのペン」です。持っている相手自身が話すなら「このペン」になります。

本を指して「This is a book」と言う文と、「This book」と指定する形は?

「これは本です」と「この本」です。どの本か答えるなら「この本です」とも言えます。

店員が赤と青のペンを持ち、「どれですか」と聞きました。青を選ぶなら?

「その青いペンです」。店員の近くなのでそのを使い、色とペンという名前を足します。

店で迷ったら、物の位置を見てから、必要な名前や色を足します。文法を順に学ぶなら次は語順と文の組み立て、指して頼む練習なら注文の日本語へ。