音を聞く・話すで使う日本語
日本語の発音|五つの母音と、長い音・小さいっ・んの練習
日本語の発音は、まず「あ・い・う・え・お」と、音の長さを一つずつ確かめます。「コーヒー」はコ・ー・ヒ・ーの四拍。二つの長い母音を落とさず、つなげて言います。うまく通じなかったときも、発音全部を直そうとせず、録音と比べて一か所から練習しましょう。

カフェでコーヒーを注文したら、店員が「コーヒーですね」と確認してくれた。こうした確認は通常の接客でも行われるので、それだけで自分の発音が悪かったとは決まりません。あとで言葉を練習するときに、音の長さへ注目してみましょう。
五母音/拍の数え方/コーヒー/ビルとビール/注文の一文。細かな発音の比較には、下記の録音教材を使ってください。
日本語の発音は、五つの母音を一つずつ確かめる
「あ・い・う・え・お」を、同じ話者の音声で聞きます。一音の途中で大きく口を動かし、別の母音へ変えすぎないことを意識します。英語の単語に似せるより、日本語の録音を直接まねてみましょう。
| 言い方 | 使う場面・次の行動 |
|---|---|
| あ | a。一つの母音として、録音の音と比べる。 |
| い | i。最後に別の母音を足していないか確かめる。 |
| う | u。英語の綴りから音を決めず、日本語のモデルを聞く。 |
| え | e。途中で別の母音へ大きく変えない。 |
| お | o。途中から強いuの音へ移るような読み方を避け、録音と比べる。 |
まずは同じ録音を使い、一回の練習で一つの母音だけを比べると、変える場所が分かりやすくなります。
録音の入口は国際交流基金『いろどり』入門第1課の音声ページです。ひらがなの音声は01-30〜01-33、伸ばす音は01-34、つまる音は01-35にあります。文字も一緒に見たいときは、教材一覧から第1課のPDFを開けます。
拍(モーラ)で数え、残す音を見つける
日本語の音を数える単位を「拍」または「モーラ」といいます。「ビル」は二拍、「ビール」は三拍。長い母音の後半にも一拍分があります。
| 言い方 | 使う場面・次の行動 |
|---|---|
| ビル | biru、building。ビ・ルの二拍。 |
| ビール | bīru、beer。ビ・ー・ルの三拍。ビのiを伸ばす。 |
| コーヒー | kōhī、coffee。コ・ー・ヒ・ーの四拍。二つの長音を残す。 |
拍を数えるのは、必要な音を落とさないためです。自然な会話で、全部の拍が同じミリ秒になるわけではありません。数える練習の後は、語をつなげて、録音の自然な速さでも言ってみましょう。
小さいっ、ん、小さいゃは、数え方が違う
| 言葉 | 拍の区切り | 拍数 | 確かめるところ |
|---|---|---|---|
| きて | き・て | 2 | 二つのかなを一拍ずつ数える。 |
| きって | き・っ・て | 3 | 小さいっも一拍。次のtを長く保つ。 |
| ほん | ほ・ん | 2 | んも一拍。noやnuに変えない。 |
| きゃく | きゃ・く | 2 | きと小さいゃを合わせて一拍。 |
| 言い方 | 使う場面・次の行動 |
|---|---|
| きて | kite、「来て」。この例ではcomeの意味。き・ての二拍。 |
| きって | kitte、「切手」。この例ではstampの意味。き・っ・ての三拍。 |
| ほん | hon、「本」。ほ・んの二拍。 |
| きゃく | kyaku、「客」。きゃ・くの二拍。ki-ya-kuとは分けない。 |
「ん」の実際の音は、後ろの音などによって変わります。最初は、んの場所を落とさず、余計な母音も足さないことを目標にします。かなの形はひらがな表とカタカナ表で確認できます。
コーヒーは、二つの長い母音を残して言う
「コーヒー」の最初の「ー」はコのo、二つ目はヒのiを伸ばします。カフェの注文を練習するなら、まずこの一語だけを取り出しましょう。
- 紙に四つの位置を作り、コ・ー・ヒ・ーを並べる。
- 教材や音声付き辞書のコーヒーを聞き、四つの位置を順に指す。
- 自分でも一度言い、録音する。
- 最初の長音と最後の長音が短くなっていないか、同じモデルと比べる。
- 最後は指で数えず、一つの言葉としてつなげて言う。
区切りの「・」は、練習で位置を確かめるための印です。注文するときに、コ、ー、ヒ、ーと四つに切って話す必要はありません。
漫画では、レオが「コーヒーを一つお願いします」と注文します。急いで長音を短くしてしまった後、ハルの注文確認を聞き、四拍の位置を自分で確かめて言い直します。
ビルとビールは、綴りを見る前に聞き比べる
建物の「ビル」と飲み物の「ビール」は、母音の長さが違います。書かれた文字なら違いが見えますが、聞き分けの練習では、先に文字を隠します。
音声付き辞書や授業の録音で、同じ話者による二語を用意します。どちらが聞こえたかを選び、文字を見て答えを確かめたら、もう一度同じ音声を聞きます。自分の二語を録音した場合も、まずビの後の長さだけに注目しましょう。
別の語でも長い音を練習できます。『いろどり』入門第2課の音声ページでは、02-29が伸ばす音、02-30がつまる音の練習です。
一語で練習したら、カフェの注文の一文へ戻す
コーヒーの二つの長音を残せたら、短い注文へ戻します。語ごとに不自然に止まらず、コーヒーの部分の長さを保って一文を言ってみましょう。
| 言い方 | 使う場面・次の行動 |
|---|---|
| コーヒーを一つお願いします | コーヒーを一杯注文する。まず練習したコーヒーの長さに注目する。 |
| はい、お願いします | 店員がコーヒーですねと確認し、その内容が合っているときの返事。 |
店員への確認は、注文内容を合わせるためのものです。サイズや持ち帰りも伝えたい場合は、飲食店で注文するレッスンへ進みましょう。
コーヒーは何拍? どこを長くする?
四拍です。コ・ー・ヒ・ーと数え、コのoとヒのiを長くします。
きゃくは、文字が三つあるから三拍?
二拍です。きと小さいゃを合わせた「きゃ」で一拍、くで一拍です。
一回の練習では、直したいところを一つ決めます。速さ、すべての母音、声の高さまで同時に変えず、今回なら長音を一つ聞き直すところから始めましょう。
音の長さを意識しながら、次はあいさつの日本語でも短い言葉を練習できます。